
痛み方が同じ種類であっても、治療の方法は同じだとは限りません。
痛みの種類が同じでも原因が違えば治療法も違って当然です。
この事から、痛みの原因を追究した結果現在の20種類の痛みに到達しました。
痛みの原因が20種類あると言う事は治療の方法がそれ以上なければならないと言う事になります。
従来の方法で治らないので、その原因を考察し仮説を立てて、治療法を考え、臨床で実証して来ました。
この結果20種類ある事を発見したのですが、これからも未解明の痛みの種類があるかも知れません。
以下に記したのは、痛みの種類ですが、これらの解説は全て臨床において実証済であり、その種類に応じた治療法でその場で痛みは解消します。
現在のところ下記20以外に3つ、合わせて23まで解明できています。残りの3つについても順次発表します。
*以下は研修用テキストからの抜粋です。
神経が刺激を受けた事が原因て痛む場合を神経痛と言います。
この痛みの種類は拍動とは関係なく痛みます。
ただし、神経への圧迫が拍動に影響される場合もあります。
この場合は剥離痛と似た拍動による痛みとなるので臨床上注意が必要です。
神経痛には原因が二通りあり、 圧迫を受けて痛みを感じる場合(圧迫神経痛(あっぱくしんけいつう))と過度に牽引されて痛む場合(牽引神経痛)との2種類があります。
通常、神経は神経鞘に入っているので少しくらいの圧迫では痛みは発生しません。
圧迫神経痛は、神経鞘よりも強組織である骨と骨に圧迫を受けた時に、神経鞘が神経を保護できなくなり、神経が刺激されて痛みを感じます。
骨と骨に圧迫を受ける場所は脊椎の椎間孔付近にある上下の関節突起だけであり、その他にはこうした場所はありません。
だから、相撲で言えば力士の体重は150kg~250kgですが、足底に神経痛は発生しません。
このことからも神経鞘の丈夫さが理解されます。
これ以外の神経痛は過度に牽引が掛かった場合です。(牽引神経痛)
身体が捻じれたり、椎間板が損伸したりする場合に神経が過度に牽引されて痛みを感じる場合は圧迫神経痛と言います。
上記に述べた様に圧迫神経痛は身体の構造上、脊椎の椎間孔付近でしか発生しません。
ただし、良く誤解し易い事として、椎間孔付近での神経への圧迫は、圧迫されている部分が痛いわけではありません。
圧迫の痛みと牽引の痛みは感覚として人間は明確に識別できます。
定義「牽引神経痛」 神経痛の内、圧迫の痛みではなく、牽引されて痛むばあいを「牽引神経痛」と定義します。
神経痛の1種です。
これも拍動を伴わない痛みです。
ただし、稀に拍動を伴う事があります。
これについては圧迫神経痛のところで述べました。
「抜ける様な痛み」と表現されるのが過度な牽引の痛みです。
上記の二つの痛みは痛みの部分に圧痛も何も無いのが特徴であり、医学用語で「患部」と言う言い方は適当ではない事がこれでも判ります。
ズキン、ズキンとして拍動を伴う痛みを剥離痛と言います。
この典型が筋肉痛であり、刃物などで傷ついた外傷も剥離痛と言います。
組織が剥離して痛みを生じるので、剥離を治せばその場で痛みは消えます。
例えば、鋭利な刃物で皮膚を切った時、組織が剥離して出血しますが、この時に剥離の状態を解消すると痛みは消えます。
骨折なども剥離痛であり、自然形体療法ではこの剥離痛もその場で解消する事ができます。
この剥離痛だけが患部と原因とが一致します。
20種類の痛みの中で他に原因と「患部」が一致するのはこの剥離痛だけなのです。
傷が体表で起きれば外傷と言い、体内で起きれば内傷と言います。
剥離痛の典型として筋肉痛があります。
筋肉痛は筋肉の繊維が痛むのではありません。
疲労により、老廃物が筋肉の繊維の間に滞流し、そこに、心臓が収縮して、血液が押し出されて来ると、剥離を起している部分に隣接した部分にさらに新たな剥離が起きます。
さらに朝起きて、日常の活動が始まると筋肉が収縮し老廃物を押し出し、剥離を増長させるので、痛みとなります。
これが剥離痛です。
腱を代表するアキレス腱やその他の腱にも剥離が起きます。
それは筋肉痛と同じ状態であり、老廃物が滞流していて熱を持ち、膨れた状態になります。
特にアキレス腱が断裂寸前の状態では、既に剥離が起きていて、熱を持ち、アキレス腱が痛みます。
この時に急に走ったりすると断裂が起こりますので注意して急激な行動は避けなければいけません。
靱帯の完全断裂(横方向剥離)、部分断裂(横方向剥離)は良く知られています。
しかし、通常の剥離は横方向だけではなく、縦方向の剥離(裂ける剥離、「裂傷剥離」)があります。裂ける剥離は重傷で傷口が開いて靱帯が外気に曝されていれば、外傷ですが、外気に曝されていない状態では内傷であるので、比較的容易に原状に回復させられる事を発見しました。
しかも、筋肉の剥離と違い、靱帯は伸縮が殆ど無いので、一旦密着した時は本来の強度が完全に回復する可能性が非常に高く臨床でも数多くその事が証明されています。
これなどは人体の奇跡とでも言うべき事です。
こうした事は今までの医学的常識では考えられなかった事です。
この奇跡的現象、人体の不思議を発見したのは、希望的観測から、試しにやってみた時でした。
この事は治療法で詳述する事にします。
弛緩剥離痛とは通常の剥離(収縮剥離)に対比する概念であり、状態です。
この弛緩剥離痛は私自身が経験し、私の身体でこの原因を解明する為に、凡そ1年掛かりました。
今までの治療方法では全く効果がなく、弛緩剥離が存在する事を解明するまで1年間の苦痛を味わったのです。
現代医学では幻肢痛とも言いますが、これは四肢に限った事ではないので「幻痛」と名付けるべきです。
実際には無い手の先が痛んだりする場合です。
これは脳が過去の状況を記憶していて発生させていると思われます。
他にも神経を抜いた歯が痛んだりする現象です。
事実上は存在しないはずの痛みですが、本人は痛みを実際に感じているのです。
じっとしていて何もしなくても痛みますが、現実には原因となるものが無い感覚上の痛みなので、症状がある反対側を触れば瞬間に治ります。
収束痛とは筋肉の中央部分に剥離がある時に、後に述べる「集合痛」の原理で、実際には原因の無い末端部分(収束部分)に痛みを感じる場合を収束痛と言います。
該当する筋肉の中央部分の剥離痛に原因があるので実際に痛みを感じている部分には何の問題もなく、押しても痛みは感じません。
中央部分に剥離痛があるのでそこに圧痛が存在するので収束痛の原因が何か判ります。
これも原因と症状のある部分(自然形体療法では「症部」と言います)が別なので患部と言う言い方は適当ではないと判ります。
この「患部」と言う言い方が現代医学の思考を妨げている原因の一つではないかと私は考えています。
症状がある場所=患部(原因のある場所)と考えているので他に症状の原因を探そうとしないので、別の場所にある真の原因が判らなくなるのです。
前記の収束痛とは全く逆の状態で痛みは筋肉の中央部に感じますが、押しても痛みはなく逆に筋肉の末端と腱の部分に圧痛がある場合です。
これも「集合痛」の原理で筋肉や腱の療法から集合した痛みの重なる部分に最も痛みを感じるので原因の存在しない筋肉の中央部分に痛みを感じます。
原因は末端の筋肉、腱にあるのでその部分を治さないと痛みは解消しません。
緊張痛とは疲労により、筋肉が異常に硬直して縮んだ状態の痛みを言います。
筋肉痛のような圧痛はありませんが動かさなくても痛み、動かしても痛みます。
しかも筋肉痛とは違い、別な意味の剥離はありますが(緊張剥離)緊張状態が常時あり、痛みの種類は「疼痛」です。
いわゆる「やめる」と言う言い方がぴったりの痛みです。
この「やめる」と言う言い方はぴったりなのですが、当てはまる漢字がありません。
強いて言えば前述の「疼痛」でしょう。
筋肉痛のようなズキン、ズキンとした剥離痛はなく、常に休みなく痛みを感じ続ける激痛です。
尚、緊張痛の原理を最近になって解明し、その治療法も確立しました。
色々な痛みの範囲が集合して最も多く重なり合った部分に強い痛みを感じる 感覚上(錯角)の痛みです。
頭の芯が痛む頭痛も典型的な集合痛の一種です。
脳には痛覚を感じる神経がありませんので、その中心が痛いと感じるのは事実上の痛みではなく、感覚的に感じる幻痛の一種とも考えられますが、幻痛ではありません。
幻痛は全く事実上の痛みが存在しないのですが、この集合痛の場合は事実として痛みの原因が存在するのです。
痛みの発信点とは違うところに集合体としての痛みを感じるのであり、痛みは存在しているのです。
筋、腱、靭帯が動きすぎたり、又は、可動不足で他の組織に対して干渉したり、 またはお互いに干渉し、その結果、剥離を起こして痛む場合です。
ある組織が他の組織の状態を剥離させて剥離痛が発生します。
これは同時にお互いに剥離させることもあります。
内臓同志や他の組織にもこの摺合剥離が起きる事があります。
これは筋肉の一部分に緊張がおこり、それがしこりとなって収縮して、腱を牽引し、引っ張られた腱の可動が制限される為に、通常の可動が制限され、不規則な動きや定位置での通常の動きができなくなるとその部分に不自然な激痛が発生します。
これも剥離痛の一種です。
前記、摺合剥離痛と似ているようですが、治療の方法は全く違います。
動作をした時だけ痛みや症状が発生する場合、静止状態では原因は存在しません。
これを動作転位と言います。
今までの医学は静止状態で原因があるとしか考えもしませんでした。
だから検査機器も全てが静止状態で検査します。
レントゲン、MRI、CT 等々です。
人類の歴史上、世界的発見のこの動作転位はその症状は多岐にわたります。
頸椎、胸椎、肩関節、肘関節、手関節、指関節、腰椎、仙腸関節、股関節、膝関節、足関節、足指関節など、全ての関節に動作転位が出現します。
これらは今までの治療法では全く治せませんでした。
しかも、原因である動作転位と症状との場所が一致しない、又は関連しないように思える場合があるのです。
「動作転位と動作法」は論文としてイオンド大学紀要第4号(7、000円)に掲載されているので、購入の上参照して下さい。
動作転位の発見とそれに伴う「動作法」と言う名の治療法で、色々な痛みや症状が瞬間に解消できる奇跡のような治療法として治療の現場で使われています。
動作転位痛とはこの動作転位が原因で発生する痛みの総称です。
・「転位部」と「基底部」
その為、動作を十分に観察してどの部位が先に動いたかを見極める必要があります。
この見極めが動作転位痛においては最も重要な診断になります。
前記の動作転位痛とは全く逆の場合です。
動作転位とは違い、筋肉、靱帯、腱の動きが一部分動きが遅い為に周囲に剥離痛や牽引痛、神経痛、摺合痛が引きおこされる場合です。
この様に逆動作転位痛は器質的疾患を除けば最後に動作転位又は逆動作転位痛ではないかと判断するべきであり、何もしないで即断し、動かして痛いのなら動作転位痛や逆動作転位痛だと判断するのは間違いなのです。
筋肉にも動作転位痛があります。
筋肉の動作転位痛は不要な筋肉の緊張で起こります。
不要な緊張とは通常は弛緩しているのが普通の状態ですが、その動作をすると、無意識に自分の意志とは無関係に緊張する場合です。
これを筋肉の動作転位痛と言います。
以下に説明する不随意緊張痛とは同じ不随意であっても全く違います。
これは治療においてはっきり判りますが、筋肉の動作転位痛は触れるだけで、その緊張は解消し、痛みはなくなります。
不随意緊張痛はこれだけでは解消しません。
筋肉の動作転位痛は治癒理論の「身体は優しく触れるとその部分を弛緩させて対応する。」と言う事がそのまま当てはまり、ほとんど瞬間に身体が反応して筋肉が弛緩し、こうした現象になるのです。
筋肉の動作転位痛 又、筋肉の動作転位痛はこれ以外の方法では解消しません。
これは身体の記憶としての反応なので他の手法で治療しても変化は無いのが特徴です。
この様に20種類の痛みの原因はそれぞれの特別な手法以外では治らないのでこれだけの分類が必要となるのです。
損屈とは身体の組織が潰れた状態を言います。
ですから、椎間板ヘルニアも損屈の一種であり、それ以外にヘルニアではなく椎間板損屈と言う現象もあります。
医師がレントゲン写真を見て、椎体との間が狭くなっていると言う事がありますが、それがヘルニアではない損屈なのです。
損屈痛も検査機器では発見できない物があります。
「損伸」とは私の造語です。
単に伸びたと言う意味ではなく、組織自体が器質的に損なわれて伸びてしまった状態を言います。
最も典型的な例が椎間板の損伸です。
これは椎間板が器質的に常態を維持できなくなり、本来の形よりも伸びきってしまった状態になると、それに伴い神経が過度に牽引されて痛みが生じます。
これを患者は「抜ける様な」痛みと表現します。
この様に人間の感覚は非常に鋭く、自分自身の身体の状態を的確に把握し、表現します。
現代医学は検査機器を信じて、患者の訴える感覚を信じません。
これは本末転倒なのです。
突然痛みが発生し、自然に?治る。
前触れが無いので現在は治療不能、効果的な手法はまだ未発見ですが、こうした症状は間違いなく存在します。
筋肉の動作転位かもしれないが、同じ方法で治らないので別な原因であると考えています。
治療法が確立しました。
間欠剥離痛に似ているが痛み方が全く違い、緊張痛の痛みであり、これも突然起こり、自然に解消します。
突然ある部分の筋肉が緊張し、緊張痛そのものの痛みが発生します。
しかも自分の意思では止める事ができないのが特徴です。
攣る痛みに似ているが、その筋肉を弛緩させれば治るので、痙攣とは全く違います。
この点が引き攣る痛みとは全く違う点です。
これはもっと前に位置させるべきかも知れない程一般的に知られている痛みです。
筋肉を弛緩する方向に動かすと発生する緊張痛の1種です。
緊張痛になる前段階の状態と言えます。
前記の不随意緊張痛との違いは筋肉を牽引すると痛みは解消する点です。
この点は比較的誰にでも出来る方法で一時的には治ります。
緊張痛がある時に弛緩方向へ動かした時に痛みが出る場合を言います。
通常の方法では痛みの起因は解消しません。
緊張痛の一部ですが、治療の方法が全く違うので、別に分類する必要があるのです。
平成20年7月23日
自然形体療法総本部 創始者・山田洋